原語から見える聖書のイメージ

エルサレムとイスラエルの読書~ルカ19章42節

北朝鮮問題でひやひやなところに
アメリカによるエルサレム首都宣言で緊迫してますね







なにしろ紀元前3千年からある街


ディアスポラとポグロムの歴史
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シオニズムによる建国の歴史
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その前の古代聖書の考古学的検証

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とかくと大げさですが、いったいどうなってるの?
という素朴な疑問がわき、次々と基礎的な知識が必要となりますね


いま読んでるのが
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この本は2013年ですから、「発掘された聖書」のその後の考古学的状況
を知りたいと思ったからです

聖書にしるされてる「歴史」はどうやら大きな物語的要素満載ですね
マトモに事実だと信じ込んで読んでいたら大きな間違いを犯すことになるかと思います

もちろんだからウソと決めつけて放り出すという意味ではありません
ますます読み方が深まるという意味です
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というわけで首都宣言を聞いてあらためて「イスラエル」の218ページ
「アメリカ問題としてのイスラエル」の一部を読み直してみました

「・・駐イスラエル米国大使館はテル・アヴィブにあるが、アメリカの上下両院では
米大統領のエルサレムへの移転が議決されている。

しかし、歴代の大統領はその権限によって移転を停止しており、
大使館の予定地も購入しているものの、
まだエルサレムには移転していない。

イスラエル政府による一方的な東西エルサレムの併合と東西統一エルサレムを
首都とすることを定め基本法を正式に承認している国はないために、
現在、エルサレムに大使館を置いている国は存在しない。

しかし、クリントン国務長官はかつてエルサレム移転論者として知られていただけに、
この問題はアメリカの対イスラエル政策のリトマス試験紙になるともいえよう。」


これだけでも大変な事実ですよね
ヒラリーさんが大統領になったとしたらどうだったのか?

トランプさんだけに焦点を絞ると誤りますね


パレスチナの地名もペリシテから来てるのは有名ですが、
ダビデとゴリアテもどう思ってるでしょうか

次は岩波新書の「パレスチナ」広河隆一を予定してます
2004年だから最新ではありませんが、ルーツは変わらないでしょう

さて思い出すのは
エルサレム入城をまえにしたイエスの言葉
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ルカ19:42口語訳

「もしおまえも、この日に、平和をもたらす道を知ってさえいたら……しかし、それは今おまえの目に隠されている

εἰρήνη エイレーネー 平和 融和 平安(シャローム) 無事 幸福
κρύπτω クリュプトー 隠す 姿をくらます 秘密にする

平和をもたらす道

新共同訳では
言われた。「もしこの日に、お前も平和への道をわきまえていたなら……。
しかし今は、それがお前には見えない。

「道」とは書いてありませんので意訳ですね
前置詞πρὸςプロスの含蓄が深いです













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# by yokohama-izumi-lc | 2017-12-11 05:45 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)

小澤のベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 使徒5章36節~37節

ゴキ〇〇ではありません(笑)
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まさかのまさかなんですが

昨日のブログでセミの事に触れたら
今朝の掃除のときにセミの抜け殻が網戸にしがみついてました

それも8月に生きたセミがここで休んでいたことをブログにしたことありますが、
今度は抜け殻が寒い12月に・・
毎週しっかり掃除してる場所なのですぐ気が付くはず

ホントにミステリーです・・・

さて

今日のパラグラフは「使徒たちに対する迫害」
使徒の行動5章35節から適当な段落までの雑感です

大学者で尊敬されているパウロの先生
ガマリエールの登場で面白くなってきました

5:36口語訳
先ごろ、チゥダが起って、自分を何か偉い者のように言いふらしたため、
彼に従った男の数が、四百人ほどもあったが、結局、彼は殺されてしまい、
従った者もみな四散して、全く跡方もなくなっている。

Θευδᾶς セウダス 
岩隈辞書によると
「ヨセフスによればユダヤ太守ファドス(後44-46)の時に
暴動を起こした者」
この箇所で、「ルカの年代的誤りであろう」と注してます

これ、どういう意味でしょうね?
こういう時は知恵袋で(笑)
模範解答と思われるものがありましたのでリンクしておきます

事件の年代と使徒5章の時代が前後してるので
これは明らかに誤りですよね

逆に言うと、ルカが伝承等にもとずいて書いていることが分かる
面白い部分ですね


προσκλίνω プロスクリノー 心を寄せる 仲間になる
πείθω ペイソー 説得する 納得させる 味方にする
διαλύω ディアリュオー 分解する 解体する

時代錯誤は別にして、
反ローマに立ち上がった愛国者と民衆を例に出したところがミソですね


5:37
そののち、人口調査の時に、ガリラヤ人ユダが民衆を率いて反乱を起したが、
この人も滅び、従った者もみな散らされてしまった

「ガリラヤのユダ」も模範解答によれば、反ローマの愛国者です

ἀπογραφή アポグラフェー 記載 登録
ἀπόλλυμι アポリュミ 滅ぼす 破壊する 殺す
διασκορπίζω ディアスコルピゾー 散らす 


人頭税でしょうか、あのベツレヘムの登録を思い出しますね
反乱と密接に関係してます
それでもローマにはかなわなかった・・

ガマリエールの大人の対応でしょう

ローマの官憲をイエスの時のように刺激しても、
ろくなことはないと読んだんでしょうね

いい人が現れてくれました

ここまでにして
音楽は大人の風格のあるヴァイオリン協奏曲で
小澤征爾指揮/ムターにしました


Beethoven: Violin Concerto
Mutter Ozawa Boston Symphony Orchestra (1989 Movie Live)

小澤征爾/ボストンはマーラーの第三交響曲を聴きました
僕の席から武満徹が見えてまっすぐ小澤を見つめてました。
井原直子さんの深い声が特に印象深いコンサートでした

古い話ですが若い小澤征爾とN響の事件を思い出しました
詳しく知らないのでサイトを見たら改めてびっくり
大人の対応というものを考えさせられました

この動画コンサートのときには、事件いらいまだN響を振ってないんですね
1995年の1月、32年も時が必要だったとは・・

小澤征爾の苦悩を想いながら
ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の運命のテーマを聴くと
また味わいが違います





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# by yokohama-izumi-lc | 2017-12-10 05:04 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)

ブラームス/ピアノコンチェルト第1番 使徒5章33節~35節

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都心ですが・・
神殿の柱のようにまっすぐな杉系?の木
あんまりまっすぐなので思わずセミの目で
見上げてしまいました

人工的なまでにまっすぐ
なんでだろうと不思議です

重力の感性が90度になる遺伝子?
人の木材として活用されるため?
樹間が気になる繊細な感性の持ち主?

根元で眠ってるセミの幼虫は登りやすいかも・・(笑)

さて

今日のパラグラフは「使徒たちに対する迫害」
使徒の行動5章33節から適当な段落までの雑感です

ペトロの真っ向勝負
大祭司も論陣を張ってもらいたいところですが・・

5:33口語訳
これを聞いた者たちは、激しい怒りのあまり、使徒たちを殺そうと思った

διαπρίω ディアプリオー 鋸で挽き切る 激怒する
βούλομαι ブーロマイ 欲しがる 望む するつもりである 決心する
ἀναιρέω アナイレオー 取り上げる 取り除く 殺す

感情の表現として「ノコギリで引き切る」くらいの憤激を「あまり」
とうまく訳してますね

それにしても、何がそれほど憤激させたのか?
「イエスの名」が「神の名」と同義だからでしょうね

それも、「木に架けられた」「人」となれば
それこそ神学的に穢されたということでしょう

問答無用、そんな感じです

と、そこに現れた一人の人物にカメラが・・

5:34
ところが、国民全体に尊敬されていた律法学者ガマリエルというパリサイ人が、
議会で立って、使徒たちをしばらくのあいだ外に出すように要求してから

Γαμαλιήλ ガマリエール 
岩隈辞書では「有名なラビでパウロの師」

τίμιος ティミオス 貴重な 尊ぶべき 尊敬されている

κελεύω ケレウオー 命令する 言いつける 

真っ向勝負、堂々の正論が心に響いたんでしょうね
有識者としては、正論を吐きたくなるでしょう

さすがパウロの先生
という感じで、もう伏線張ってますね

冷静に重々しく響く声に、激情で沸き立っていた議場が静まり返る様子を
イメージするのも悪くありません


5:35
一同にむかって言った、「イスラエルの諸君、
あの人たちをどう扱うかよく気をつけるがよい

προσέχω プロスエコー 心を向ける 注意する 気をつける
πράσσω プラッソー 行動する 振舞う 

この一言、大きいですね

ガリラヤ上がりの無学な漁師や、取税人、熱心党など素性のしれない輩
だったのが、大学者さんに認められたようです

外で耳を澄ませていた使徒たちはどう思ったでしょうね
目を見かわしてる様子が浮かびますが・・

ここまでにして音楽は・・

議場を静まらせたガマリエルの重々しさから

激情と重厚な音楽
ブラームスのピアノコンチェルト第一番ニ短調


チェリビダッケ指揮バレンボイムのピアノ

荒れ狂う導入のオーケストラのシンフォニックな響きに
腰が据わりますね

ピアノがそれこそ静かに奏で始めるところ、
まさに注意しろと命じられているようです








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# by yokohama-izumi-lc | 2017-12-09 06:27 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)

マイケル・ジャクソン beat It 使徒5章30節~32節

都心の赤い実シリーズになってしまいましたが
ハナミズキも素晴らしいですね
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初夏に咲く赤や白の花弁
秋の紅葉
そして今・・

さて

今日のパラグラフは「使徒たちに対する迫害」
使徒の行動5章30節から適当な段落までの雑感です

ペトロの切り出し方が良かったですね
共通の大前提は「神に従う」
思わずペトロの話を聞こうとする気にさせます

5:30口語訳
わたしたちの先祖の神は、あなたがたが木にかけて殺したイエスをよみがえらせ、

διεχειρίσασθε ディアケイリゾー 2人称複数 手にかける 殺す

κρεμάννυμι クレマニュミ 掛ける 
岩隈対訳では、「木にかける」は申21章22節から来た表現で、本来は
死刑にされた者の死骸を木にかける意であるが、ここでは「十字架にかける」
意で用いられている。

ξύλον クシュロン 木 材木 棒 柱 十字架


ペトロのディベート、鋭く無駄がないですね
神に従うべきである!と引き込み
その神は「わたしたちの先祖の神」

「わたしたちの」を前に置いて、「あなたがたが」木にかけて殺した、
この「あなたがた」が突き刺さりますね

たしかにペトロは大祭司が言うように「血を流した責任」を
問うているようです

でも言いたいことは「イエスをよみがえららせ」
でしょうね。
聖霊の力がないと、こうまで大胆に言えないと思います


5:31
そして、イスラエルを悔い改めさせてこれに罪のゆるしを与えるために、
このイエスを導き手とし救主として、ご自身の右に上げられたのである

ἀρχηγός アルケーゴス 創始者 指導者 君主
σωτήρ ソーテール 保護者 救い主 守り
ὑψόω ヒュプソオー 高いところに上げる 高める 大きくする
μετάνοια メタノイア 心の変化 悔い改め 転向 
ἄφεσις アフェシス 釈放 放免 免除 赦し

岩隈対訳の注では「創始者」とも解される
あの「アルケー」初めに言があった・・を連想させます

キリスト教は魚のイメージであらわされますが、魚イクチュスの
スが「ソーテール」の σ シグマ 

まず救いと赦しがあるから、心の変化が現れるんでしょうね


5:32
わたしたちはこれらの事証人である。
神がご自身に従う者に賜わった聖霊もまた、その証人である」。

ῥῆμα レーマ 語られたこと 言葉
(ヘブル語法)事柄 出来事

πειθαρχέω ペイサルケオー (役人や長たる人に)服従する 従う

レーマ「出来事」として総括してる内容が深いですね

先祖の神YHWH 
イエスは救い主、創始者
聖霊も「証人」として人格的

三位一体という言葉にまとめないで、こういう風に説明されるほうが、
身近に感じますね

「人に従うよりも、神に従うべきである」
あの「従う」ペイサルケオーをここで使ったのも
実に効果的です

ここまでにして
音楽は真摯な対決をイメージして
マイケル・ジャクソンとスラッシュ


Beat it

気持ちいいですね!




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# by yokohama-izumi-lc | 2017-12-08 05:40 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)

キーシン/チャイコフスキーピアノコンチェルト1番 使徒5章28節~29節

都心のビルの生け垣に見つけた綺麗な実
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まるでサクランボのように美味しそう


そよご と読むそうです
名札があったので分かりました

「公園木や庭木として植栽されている。ソヨゴの名前は、
風に葉がそよぐ木という意味である。またそろばんの珠にも使われる。」

冬青でそよご
冷たい風もそよぐように感じられるくらいに
寒さに強くなれたならいいですね・・(笑)

さて


今日のパラグラフは「使徒たちに対する迫害」
使徒の行動5章28節から適当な段落までの雑感です

民衆注視の中、「手荒なことはされないで」
全議会のまえに連れてこられました

5:28口語訳
言った、「あの名を使って教えてはならないと、きびしく命じておいたではないか
それだのに、なんという事だ。エルサレム中にあなたがたの教を、はんらんさせている。
あなたがたは確かに、あの人のの責任をわたしたちに負わせようと、たくらんでいるのだ」。

παραγγελία パランゲリア 告知 指図 命令
παραγγέλλω パランゲロー 命令する (指図・厳命)する 

同じ言葉の名詞と動詞の組み合わせで、「きびしく」というニュアンスを
より出してますね

πληρόω プレーロー 満たす 一杯にする 

σύ シュ あなた の複数形 ヒューモーン あなたがたの
新共同訳では「自分の教えを広め」となってますね

「我々はあなたがたに厳しく命じた」との対比で
字義どおり「あなたがたの」でいいのではと思います

βούλομαι ブーロマイ 欲しがる 望む したがる
ἐπάγω エパゴー (責任を負わせる)けしかえる 扇動する

誰にというと
ヘーマース 「我々に」

イエスの名は彼らにとって、責任を問われているのと同義なんですね
このあたりが微妙だと思います

誰かを「責める」ためのイエスの名だとしたら、
その名によって「責められる」こともあり得ますよね

歴史上、いたるところにあるように思います

αἷμα ハイマ 血 人 

5:29
これに対して、ペテロをはじめ使徒たちは言った、
「人間に従うよりは、神に従うべきである

πειθαρχέω ペイサルケオー (役人や長たる人に)服従する 従う
δεῖ デイ ・・することが必要(当然)である ねばならない
μᾶλλον マーロン もっと さらに ますます


この答えは大祭司や、長老、議員たちにとっても
当然のことなので、なにをいまさらですよね

と同時にお歴々の権威もひっくり返されて・・
対等の立場になりました

これから述べることの前置きとして効果的!
いきなりイエス云々では、大祭司の思うつぼですよね

ここまでにして
使徒たちの軽やかで大胆なセリフの流れからの連想で

チャイコフスキーのピアノコンチェルト第一番
ホルンに導入された華麗でダイナミックなメロディ
一発でやられますね

カラヤン/キーシンにしてみました

こわいもの知らずの伸び盛り
真摯で真っ向勝負が見ていて気持ちいいですね
ぐるぐる体を回すように弾く姿が魅力的

第二楽章が終わってカラヤンの満足そうな笑みがいいです
第三楽章のコーダ、カタルシスに思わずブラボー!



















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# by yokohama-izumi-lc | 2017-12-07 05:42 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)



横浜駅東口青木橋の小さな教会の個人的感想です
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