原語から見える聖書のイメージ

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使徒の行動9章29節

サウロが迫害に行ったダマスコ途上で、強烈な光に照らされて
眼が見えなくなり、アナニヤに癒されて回心
それからは逆迫害の立場
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また「最新・古代イスラエル史」を再読してるのですが
ちょうどいい地図があったので
エルサレムとの位置関係

使徒の行動は、地理に意味があるので、場所情報が大切ですね

さて
エルサレムの使徒たちと知り合いになると、
ダマスコの時のように、ユダヤ教徒との議論が持ち上がりますよね
前向きな議論はいいことですが・・・

ἐλάλει τε καὶ συνεζήτει πρὸς τοὺς ἑλληνιστάς· οἱ δὲ ἐπεχείρουν ἀνελεῖν αὐτόν.

口語訳

ギリシヤ語を使うユダヤ人たちとしばしば語り合い、また論じ合った。
しかし、彼らは彼を殺そうとねらっていた。

新共同訳

また、ギリシア語を話すユダヤ人と語り、議論もしたが、
彼らはサウロを殺そうとねらっていた。

συζητέωシュゼーテオー 議論する(一緒に探索する、調べる)討論する
ともに、のシュンが接頭辞についてますね

口語訳の「論じ合った」はいい感じです

Ἑλληνιστήςヘレーニステース ギリシャ語を話すユダヤ人
(アラム語を話すユダヤ人に対す)

最初の殉教者ステファノスもヘレニスト
ギリシャ的思考、文化が一般的になっているからこそ、
ユダヤ教としてのアイデンティティも確立される過程でもあるでしょうね

ところで辞書にアラム語を話すとあるように
イエスもアラム語を話していたとよく言われますよね

先ほどの本、129ページの注では
「S・サフライによれば、アラム語が日常語であった証拠は希薄であり、
ヘブライ語が日常語として用いられた資料が圧倒的に多い」
とありました

とても興味深い注です


ἐπιχειρέω エピケイレオー 手をつける 着手する 企てる
手がケイルですね

ἀναιρέωアナイレオー 取り上げる 取り除く 片づける 殺す


ステファノスのようにはいかないですよね
ガマリエル門下、律法の専門家で主イエスに出会ったとなれば、
議論は「信じるか、信じないか」という結論になるでしょうし・・

サウロにとっても真価がこれから試される試金石
議論の内容を知りたいところです


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by yokohama-izumi-lc | 2018-03-31 07:16 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)

使徒の行動9章28節

バルナバスの証言で信用を回復したサウロ
嬉しいでしょうね

καὶ ἦν μετ᾽ αὐτῶν εἰσπορευόμενος καὶ ἐκπορευόμενος εἰς ἰερουσαλήμ,
παρρησιαζόμενος ἐν τῶ ὀνόματι τοῦ κυρίου,

口語訳
それ以来、彼は使徒たちの仲間に加わり、エルサレムに出入りし
主の名によって大胆に語り、

εἰσπορεύω エイスポウルエウオー 入っていく 入る
ἐκπορεύω エクポルエウオー 出て行く 出る

エイスとエクの前置詞がおなじ動詞に結合してるので、
出入りするサウロの状態が、分詞主格で継続してる様子が活動的ですね

なにしろここはエルサレム
ガマリエル門下生でユダヤ教徒として期待の若手であったでしょうから、
なんだあいつ!という、目が感じられます

「大胆に語り」パレーシアゾマイは勇気がいりますよね
主に出会ってしまった以上、大胆にならざるを得ないでしょうけど・・

新共同訳
それで、サウロはエルサレムで使徒たちと自由に行き来し、
主の名によって恐れずに教えるようになった。


この訳だと、使徒たちとの出入りに主眼が置かれてます
前置詞メタとエイス、エクを上手にまとめてますね

直訳的には、口語訳が良いと思いました。



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by yokohama-izumi-lc | 2018-03-30 03:42 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)

メトロのつり広告を見て~休み方改革

春と夏がいっぺんに来たようなあわただしさ
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都庁にて

先週の祝日は雪が降りましたから大忙しですね
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YRP野比水辺公園にて

たまたま東京メトロのこのつり広告が目に入りました
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あの「働き方改革」をもじったコーヒーの広告です

coffee

コーヒー、そういえばoffが間に入ってますね(笑)
〇〇コーヒーで良いお休みをという趣旨です

ブラタモリ帽子の「お休みバッジ」が光ります
この広告が気に入ってぜひ欲しいなと思ってます
色がまたいいんですよね!

そのイメージから・・・のお遊びです

お休み改革はこちら

マタイ 11:28 口語訳
すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。
あなたがたを休ませてあげよう

δεῦτε πρός με πάντες οἱ κοπιῶντες καὶ πεφορτισμένοι,
κἀγὼ ἀναπαύσω ὑμᾶς.


ἀναπαύσω  アナパウソー 未来形1人称
ἀναπαύω  休ませる 休息を与える 休養させる 元気づける

音楽のパウゼはここからですよね
ゲネラルパウゼあると、ずしりと休んだ気がして好きです


こちらは働き方改革・・・

ヨハネ 5:17 口語訳
そこで、イエスは彼らに答えられた、「
わたしの父は今に至るまで働いておられる。
わたしも働くのである」。

ὁ δὲ [ἰησοῦς] ἀπεκρίνατο αὐτοῖς, ὁ πατήρ μου ἕως ἄρτι ἐργάζεται,
κἀγὼ ἐργάζομαι.

ἐργάζομαι エルガゾマイ 現在形1人称
働く 活動する に従事する 稼ぐ

「行い」はこの動詞から エルゴン

労働のワークとはニュアンスが違うんでしょうね
「父」と子「イエス」の協働感覚があります

家族労働は会社と違っていい面ありますよね

どちらも「わたし」が強調されてますが、
休み方改革のほうは、未来形

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微妙な気分です(笑)







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by yokohama-izumi-lc | 2018-03-29 04:52 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)

岩波新書「古代エジプト人の世界」~最近読んだ本から

昨日読み終わりました
ヴィジュアルたっぷりで美術書のように楽しめます

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興味のポイントは、モーセが育った場所ですし、
ユダヤ民族がここで増えて、出エジプトになりましたよね

バビロン捕囚のときには、エジプトに逃れた人々もいたそうですし、
ヘレニズムのころは、アレクサンドリアで聖書のギリシャ語訳ができました

新約では聖家族のエジプト逃避というのが、絵画でもよく描かれるテーマになってますね

というわけで、エジプト入門

観光案内のように、ナイルを遡ることで全体が分かるイントロが良いです
バビロニアはチグリス・ユーフラテス
エジプトはナイル

ユダヤ民族は、ヨルダン川を押さえるしかないなと気がつきました

ナイルを上から見ると、葦とロータスにそっくりなのも気が付かされました
そういう図柄が多いわけですね
ナスカの地上絵みたいです

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ヒエログリフの基本?になるのか、サインリストというのがあって
まさに絵文字

言葉よりヴィジュアルのほうが時代を超えますよね

とっても興味を覚えたのはメンフィス神話

主神プタハは「ことば」を使っていろいろな存在を生み出した。
プタハが呼びかけるように神のことば(メデゥ・ネチェル)を発すると、
それに従って神々や万物がこの世に誕生する。
「メデゥ・ネチェル」は聖なる書き言葉、つまり神殿に彫られた聖なる文字
ヒエログリフを示す古代エジプトの言葉でもある。・・48ページ

あのヨハネによる「ロゴス」を連想します

ところでヒエログリフってギリシャ語でした

そういえば神殿はヒエロン
聖なるはヒエロス

書き物 聖書は グラフェー

ここから来てますね

なるほど、ヘレニズムを実感しました

巻末に屋形氏による寄稿があるのですが、
そのなかで「永遠を表現する様式」「人体表現に見られる二つの原則」
がとても興味深かったです

時間に縛られた表現は好ましくないわけですね
写実表現は排除されることになる・・・178ページ

カンディンスキーとかミロなどで、似たような記号を
連想したのですが、ひょっとしたら??なんて思いました














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by yokohama-izumi-lc | 2018-03-28 05:03 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)

知の再発見双書バビロニア~最近読んだ本から

遅読の割には、よく理解できなかったり、
ここ大切!と意識しながらも、なんだっけ?と繰り返すので
ブログ書いて、ちょっと振り返るのもいいですね(笑)

そういう僕にはうってつけのヴィジュアルタイプの本を2冊
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知の再発見双書です

なんといってもユダヤ人たちのご先祖様はカルデアの地ウルからハラン経由で
カナンに移住しましたよね

また、バビロン捕囚などの歴史もあり、行ったり来たりの歴史

メソポタミア文明の概略がとてもよくわかります

へぇと思ったのが、バベルの塔などのジグラットですが、
天に届けとばかりの不遜な動機というイメージでしたが、
階段で、天から神様が居りやすくする考え方なんですね

優しいですよね(笑)

ヤコブの梯子で天から上り下りするシーンを連想します

あとはとにかくバビロニア人の生活記録の誠実さに驚きます
そこから数学が発達しますね

前1千年紀後半には「ゼロ」を表す記号が導入され、バビロニアの記数体系は
ますます洗練されていった。・・・103ページ

ゼロってインドかと思ってましたので、インドとも関係があるんでしょうか?

有名なのは天文学
来たるべき月食や日食の日時を正確に予測できるまでになった。・・106ページ

僕などはヤフーニュースがないと何も分かりません
いまだに木星、金星の判別に自信ないし・・・

楔形文字といってもシュメール語とアッカド語があるんですね
142ページから具体的に説明がありハンムラビが読めるようになります
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その文字で書かれた文書の紹介では
アトラ・ハシース物語とギルガメシュ叙事詩の訳があり、
有名な洪水物語が興味深いところです

159ページ、面白いことに、
7日目に鳩を空に放ちますが休む場所がなく戻ってきます
次に鴉を手に取り空に放った。鴉は飛び去り水の引いた場所を見つけた・・

ウルの地を出発したアブラムの基本教養はこういう文明だったのでは?
と推測するのも楽しいですよね

もう一冊は古代エジプト人の世界
岩波新書なんですが、長くなったのでまたにします













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by yokohama-izumi-lc | 2018-03-27 05:01 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)

ルドン 武満徹のピアノ曲を聴きながら

いつか日曜美術館で武満徹がルドンを語るのを思い出して・・
彼のピアノ曲を聴きながら絵を見てます
リタニ「連祷」「雨の樹素描Ⅱ」

最初期と最後のピアノ作品

音楽以前に流れてる冥界の音楽がルドンにとてもよく合うと思います


この響き、ドムシー男爵のダイニングで響かせるイメージで
瞑想しながら・・

ドムシー男爵のダイニングに委嘱したルドンの壁画ですが、
グランブーケは華やかで、青が目立ちますね

ピカソの青の時代とは異なる色彩に目覚めたルドンの青

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ブーケを際立たせるためか、他は淡い黄色が多いです
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ミモザのようなのですが、揺らめいていて風になびくカーテンのようです

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再現した部屋があり写メしました
日本画のような平面性がしつこくなくていいですね

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夢想(わが友アルマン・クラヴォーの思い出に)日の光

リタニの二曲目は弦楽のためのレクイエムが聴こえてきますね
樹を亡き友へのオマージュにした想いも感じます

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この作品も展示されてました
「神秘的な対話」

というわけで、武満徹のピアノ曲を楽しみました




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by yokohama-izumi-lc | 2018-03-26 04:58 | 美術・コンサート・映画 | Trackback | Comments(0)

ルドン 三菱一号館美術館

もう1週間以上前に見てきましたが、いまになって気になりだしたので
記事にします


三菱一号館美術館のコレクションでしょうか、ロートレックと並んでルドンも
これまで同じ絵をここで何回か見てきました

グラン・ブーケは前からここの素敵なコレクションですよね
今回はドムシー男爵家の食堂の壁画がそろって見られたので
副題は秘密のダイニングのほうが良いかも

ところでそのノワールの世界、興味はあるんですが、ウミユリ・ランプに顔があるのとか
あの黒の時代の奇妙な存在がいまいちピンと来ません

動物と植物の中間とか、説明は分かりますが、なぜルドンにこのようなイメージが
見えるのか、そのあたりが分からないんですよね

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《『夢想(わが友アルマン・クラヴォーの思い出に)』VI. 日の光

でも、この窓はとても好きです
樹木を見る目が自然ですし、窓の内側に住んでる何かに
奇妙な謎をかけられます


キャプションにありましたが、ルドンは音楽になぞらえてますね
動機を与えるだけで、それが何かとか明示するようなものではない云々・・

それがずっと心にありました

するとやはりポスターのこの絵が際立ちます
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《眼をとじて》

これだと安心して見られます(笑)
音楽に沈潜してるのか、メロディに芳しさが花を添えてますね

それにしても目の閉じ方に親密感を感じました
瞑想状態に入っていて、時間が止まってますね

この雰囲気と共通だなと思ったのがこちら
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京都国立近代美術館所蔵の 若き日の仏陀

キャプションで初めて知りましたが、土田麦僊が手に入れたそうですが、
転売してモネを購入しようとしたそうです

でも思いとどまって、この絵が日本にきた最初期のルドン
仏陀はいくらでも日本にあるのに・・
印象派から象徴主義へという流れも紹介したかったのかな
慧眼ですね

背景の空が花びらのようで、神秘的です

この絵を見てから、ルドンの眼を閉じたりする絵や、
逆に、目を強調する絵の両方にルドンの視界がすこし見えてきました

モネがルドンと同じ1840年生まれだそうですから奇しき因縁
目の人と、目で見ない人

今回は、仏陀のように瞑想ポーズで眼を閉じるルドンの世界が良いなと思いました











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by yokohama-izumi-lc | 2018-03-25 04:18 | 美術・コンサート・映画 | Trackback | Comments(0)

使徒の行動9章27節

迫害者が回心して、同胞になる
回心するほうも、受け入れるほうもドラマですね
名脇役が重要な役割を果たしたようです

βαρναβᾶς δὲ ἐπιλαβόμενος αὐτὸν ἤγαγεν πρὸς τοὺς ἀποστόλους,
καὶ διηγήσατο αὐτοῖς πῶς ἐν τῇ ὁδῶ εἶδεν τὸν κύριον καὶ ὅτι ἐλάλησεν αὐτῶ,
καὶ πῶς ἐν δαμασκῶ ἐπαρρησιάσατο ἐν τῶ ὀνόματι τοῦ ἰησοῦ.

口語訳

ところが、バルナバは彼の世話をして使徒たちのところへ連れて行き、
途中で主が彼に現れて語りかけたことや、
彼がダマスコでイエスの名で大胆に宣べ伝えた次第を、
彼らに説明して聞かせた。

新共同訳

しかしバルナバは、サウロを連れて使徒たちのところへ案内し、
サウロが旅の途中で主に出会い、主に語りかけられ、
ダマスコでイエスの名によって大胆に宣教した次第を説明した。


βαρναβᾶς  バルナバス 預言者の子 神の子 慰めの子
クプロ島生まれのユダヤ人キリスト者

キプロス島ですよね。
サウロこと、パウロの伝道旅行もキプロス経由でアジアに行きましたけど、
バルナバスの関係もありそうですね

ἐπιλαμβάνω エピランバノー つかまえる 握る 助ける 世話をする

回心の次第を第三者から、そして信頼のおける仲間から証言があるほど、
心強いものはないですね

なんでも聖霊がはたらくというより、こうして人間的なヘルプが
聖霊的なのかもしれません

διηγέομαι ディエーゲオマイ 物語る (くわしく) 話す 詳述する

本人の経験談はもとより、アナニヤから直接に聞いたでしょうし、
ダマスコの会堂での信仰告白も・・・
その結果、ダマスコの城壁から釣り降ろされて、やっとの思いでエルサレムに
帰ったわけですよね

παρρησιάζομαι パレーシアゾマイ 率直に語る 公然と語る

サウロがどうのというより、主イエスが使徒以外に、
使徒のように生前から知っている人以外に現れ語りかけた・・
それも元迫害者がに現れたということがインパクトありますよね

公然と語りたくなります











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by yokohama-izumi-lc | 2018-03-24 06:50 | 聖書を原語で考える | Trackback | Comments(0)

ラジオのリクエスト イスラーム映画祭3

イスラーム映画祭、とってもいいですね
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イスラムがどうのこうのというより、魅力的な役者さんに出会えるが
楽しみです

もう終わってしまうので「ラジオのリクエスト」を観てきました
ネタばれあり
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左の二人がイケメン男優と恋人の女性です
彼女の方から恋文を渡すのですが、積極的でイメージが変わりました
でも二人の逢瀬はとってもロマンティック

夢の中でも彼に会えるようにという願いを込めてるんでしょうね
ロングヘアの素敵な役割にうっとりしました

彼の家族には居候がいるのですが、彼の演技が絶品
この作品は彼がいるからすべてが引き立ってますね

写真に写ってなくて残念ですが、最初みたときこの人物は一体何だろう(笑)
と思いました

モグラ退治とかでやたら爆竹破裂させるし・・
言葉が不自由で意味不明だし、
にもかかわらす頑固で感情が非常に豊か

身振り動作がここまで自然だととっても演技とは思えないくらいでした

もちろん疎まれる存在でもあるところが、綺麗ごとになってなくて
貧しい村社会の底辺の哀歓が感じられるところです

その唯一の楽しみがラジオの音楽リクエスト番組

この古典的なリクエストというのが、これほど深いメッセージが
込められていて・・

それこそ、切実な願いを音楽の詞に乗せて
聴いてもらいたい人に届けているのかと知りました

それを皆で共有し、
もしリクエストが取り上げてもらえれば共に喜びあいます

果樹園ではたらく「俺馬鹿だからウソつけないいんだ」という痩せた男と
下女との恋もラジオのリクエストがプロポーズの約束事になってるので
それはラジオに必死(笑)

決して豊かでないのにイスラーム社会の寄る辺のない人へ思いやりは
やはりいいですね

最後は深い悲しみに包まれますが、反戦プロパガンダに陥ることなく
引き裂かれた「愛」を歌い上げるラジオのリクエストの曲に感動しました

監督:アブドゥルラティフ・アブドゥルハミド
/2003年/シリア/89分/アラビア語







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by yokohama-izumi-lc | 2018-03-23 07:13 | 美術・コンサート・映画 | Trackback | Comments(0)

花嫁と角砂糖 イスラーム映画祭3

ユーロスペースでイスラーム映画祭をやってるのを見つけて
興味半分で見てきました

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イスラム系の映画は初めてです
映画で旅するイスラームというコンセプトがいいですね

最初の一本だけ見ましたが、前の方は全部チケットを取られていて
満席近い凄い熱気
トークセッションもあるし、知的雰囲気むんむん

みたまんまの印象をそんまま書いてみたいと思います
ネタばれあり

場所はイランのテヘランかな?リッチそうな中産階級のお屋敷
ジュータンを干すところから始まりますが、屋上なので重そう・・
そう、ある大家族の日常なので女子力満開

とにかくよく喋り、笑い、明るい
パサントという娘の婚約なので、一家をあげてのお祭りムード
そこに典型的なイスラーム庶民の映像美が展開するところが見ものですね

お祝い事とか、占いとか、どういうわけは角砂糖が重要な役割
塊からカットするシーンがあとで意味を持ってきます

女性たちの衣装はそれはイラン的な素敵な装い
黒く顔を隠してないのも好印象
パサントの清楚な美しさに見惚れます

2011年のイラン映画なので、携帯電話やパソコンなど
ⅠT機器が小道具として薬味を利かせてます

婚約式のときに、花嫁の隣にヴィデオの花婿シーンがありますが、
生活に溶け込んでるせいか違和感ないのが可笑しい

それにしては、インフラが貧弱でタイミングのいい停電がいかにもという感じ

クルアーンの朗誦など、まさにイスラムを味わえますが
ポイントは笑いと泣くことでしょうね

賑やかな大家族、親族たちに、可愛い子供たちのなかで、
仕切るように冷静な伯母さんの存在感がだんだん大きくなります

それにしても本当に撮影してるの?というほど、彼女たちの笑い方の
自然なこと

これほど気持ちよく笑えたらいいですね

それが、例の角砂糖のひょんな偶然の悪戯から運命が一変

ペサントがナンを焼きにちょっと側を離れたすきに伯父さんが・・

このある意味ギリシャ的な運命の気まぐれと、クルアーン的生活の
対比が僕には面白く感じました

そう、今度は泣くこととなります
それも日常

近隣や親せきの人間関係などどこでも同じ

とにかく「食べる」というイスラーム文化の映像が楽しめました

皆が心配するのは、泣くべき時に泣くのをこらえてる人のこと・・

クルアーンを詠唱するシーンがいいですね
そこで伯母さんが、耐えていた悲しみを涙にします

皆がこれで大丈夫!というシーンにそうだな~と共感しました


監督:レザ・ミルキャリミ/2011年/イラン/114分/ペルシャ語

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もう一本見たくなりました










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by yokohama-izumi-lc | 2018-03-22 04:56 | 美術・コンサート・映画 | Trackback | Comments(0)



原語から見えて来る聖書のあれこれ素人雑感・・
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